こまつミュージックスクール
2014.07.17
前回予告しました、トランペット講師の記事が未だ届きませんので、最近判明した、私が20年ぐらい前からずっと愛用しているマウスピース メイヤー6MMの意外な事実をお話をしたいと思います。
以前のブログで、セルマーのマウスピースからどのものにするか、かなり迷ったお話をしましたが、いろんなメーカーのものを試奏し、結局、メイヤーの5MMを購入しました。確か、1980年前後だったと記憶しています。1970年代はキャバレーバンド全盛期で、知合いのバンドマンが結構多かった関係で、頻繁に参加させてもらっていました。もちろんセルマーマーク7と純正マウスピースの組合せでの参加でした。
その時、トップアルトを吹いていた年配奏者の方から、「これからバンド活動を続けていくんだったら、このマウスピースを使ってみないね」と言われて、譲ってもらったのが、私が現在使用しているメイヤー6MMなんです。その方は同じタイプの5MMを使用されており、6MMはほとんど使ってないからということで、新品同様の状態で、1万円で譲ってくれました。キャップもゴールドプレートのものでした。
早速吹いてみたのですが、セルマーのC*を使っていた私が、オープニングが0.2mm以上広い6MMをコントロールできるはずもなく、暫くサックスケースの中で眠っていました。
その後、5MMにもだいぶ慣れ、少しボリュームが欲しくなってきたので、6MMをかなり久しぶりに吹いてみたところ、今まで経験したことのない驚きのサウンドでした。低音域から高音域までむらがなく、ボリュームもある、本当に枯れたようなジャジイな音色でした。
そうゆう訳で、とても気に入っているマウスピースなので、現在も使用しています。
20年ぶりに音楽教室を開校するにあたり、最近のサックス事情やマウスピースの情報を得る為に、色々と検索している内に、メーヤーのビンテージモデル、ニューヨークメーヤーの記事が目にとまりました。
有名なジャズサックスプレーヤーが使用していたこともあり、今でもかなり人気があるそうで、オークションにかけると、まず10万円は下らないとのこと。素材のハードラバーで史上最高といわれているそうです。
そこで、ちょっと気になったので、私のメーヤーの刻印を確認してみました。
5MMは、MADE IN USA、6MMは、NEWYORK USA と刻印されていました。そうなんです。私はあの幻の名器、ニューヨークメーヤーを使用していたのです。
大変驚いたのと同時に、少し恥ずかしい気持ちにもなりました。
これで、私が今まで、他のメーカーのマウスピースにほとんど興味を示さなかった理由が、理解できました。経年による若干の変色はありますが、状態も非常に良く、欠けや、傷もほとんどありません。
このマウスピースを譲って下さった年配奏者の方は、既にお亡くなりになりましたが、ご冥福をお祈りしつつ、こんないいものを私に残して下さったことに感謝申しあげ、これからも大事に使わせて頂きたいと思っています。
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