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2014.07.02

私の愛用のアルトサックスについて

皆さん、こんにちは。
今回は、以前予告していました私の愛用のアルトサックスについてお話しようと思います。

もう30年以上前に購入した、セルマーのマーク7です。かなりのビンテージもので、ラッカーもだいぶ剥がれてしまい、見た目はあまりよくありませんが、まだまだ現役バリバリです。

本当は今でも根強い人気があるマーク6が欲しかったのですが、既に製造中止になっていましたので、マーク7を購入しました。後のマーク7の一般的な評価は、「当時流行してきた電子楽器との共演を意識して、音量の増大が図られた」、「デリケートな音は苦手」というものでした。
確かに、ボリュームはマーク6よりありましたが、私的にはデリケートな音が苦手とは思いませんでした。

ただ、購入当初はかなり苦労をさせられました。私は当時、学生、社会人が中心の吹奏楽団に所属し、1stアルトを担当していました。
楽器は国産のもの使用し、普通に問題なく吹いていたのですが、マーク7に代えた途端、極端にボリュームが落ちてしまったのです。
マウスピースを代えてみたりとかいろいろ試してみましたが、全く改善されませんでした。

そこで、知合いのプロのサックスプレーヤーのところに出掛けていって、実際に私のマーク7を吹いてもらったところ、「まだ、楽器自体が全然抜けていない、本来の音が出るようになるまでには、最低でも1年はかかるかもね。楽器のバランスはすごくいいよ。」と言われました。
セルマーのサックスは、結構、当たり外れがあると聞いていましたので、少し安心しました。

管楽器を吹く人達の間で、「そば鳴り」とか「遠なり」という表現をよく聞くことがあります。具体的に言うと、ボリュームのことです。これを、抜けてる、抜けてないと表現することもあります。

セルマーは国産の楽器に比べ、重量感があり、管も肉厚な造りになっているので、吹いていて結構な抵抗を感じます。ですから少ない息の量では、「そば鳴り」しかしません。
結局、私のマーク7の音が抜けたのは、購入から1年半後でした。一生懸命練習している内に突然、スコーンと抜けた感じでした。その時の感動は、今でも忘れることはできません。

その後も、セルマーから新しいシリーズの楽器が販売されましたが、苦労を共にしてきたマーク7を手放すことができず、今も愛用しているという訳です。(余談ですが、ネットで中古楽器を検索してみると、今でもマーク7は30万から40万前後で取引きされているようです。)

以前、同じプロバンドで国産のプロモデルのアルトを使っている人がいたので、試奏させてもらったことがありましたが、自分のマウスピースを使って何時ものように吹いてみると、管が振動しすぎて音が割れてしまいました。これは、逆に言うと重量が軽く、管の厚みが薄い方が楽に吹けるということになりますね。

経験者の方であれば、セルマーに挑戦してみるのもいいかもしれません。最近は最初から音が抜けている楽器も販売されていると聞いています。機会があれば、今度、試奏に行ってみようと思っています。
初心者の方であれば、手ごろな値段で吹きやすいものを選択された方がいいと思います。

次回は、マウスピースとリガチャー(マウスピースとリードを固定する留具)についてお話しようと思います。これもまた、奥が深いので話が長くなるかもしれませんが、お楽しみに!

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